本学は、観光による交流が世界規模に拡大し、観光が21世紀の基幹産業となった時代に、観光振興専門職を目指して学修することを通じて、世界の動向を見渡しながら地域社会の発展に貢献する人材の育成を目的とする。そこで、本学は次のようなアドミッション・ポリシーを掲げ、本学で学ぶにふさわしい意欲・意志及び知識・能力を有する学生を受け入れる。
本学の卒業認定及び学位授与の方針であるディプロマポリシー(DP)に定めた教育目標を実現するため、教育課程編成及び実施の方針であるカリキュラム・ポリシー(CP)を以下のように定め、実施する。
ディプロマ・ポリシーで定めた7つの教育目標を達成するため、「基礎科目群(自学自修)」、「基礎科目群(思考法)」「職業専門科目群(学術)」、「職業専門科目群(実務)」、「職業専門科目群(観光英語)」「展開科目群」、という6つの科目群と、「総合科目」という1つの科目から成る教育課程を編成する。各科目群に配置される科目は、履修の順序に従って、その内容が「基礎から応用へ」ないしは「初級から上級へ」と配列する。
「自学自修の態度」を養い、理論や実務を学ぶために重要な基礎知識や技能を修得するための授業科目として、「基礎科目群(自学自修)」に「基礎演習」及び「キャリアデザイン論」を配置し、講義及び演習形式で授業を行う。
「思考力」を養い、基礎的な思考法を修得するための授業科目として、「基礎科目(思考法)」に「文化論」「地理学」「企業の社会的責任」「法と社会」「ビジネスコミュニケーション」「信仰の歴史」「異文化理解」「災害と防災の科学」「介助実務実習」を配置し、講義及び実習形式により、授業を行う。
観光学の理論と観光に関連する知識を身に付け、観光振興専門職としての「思考力」を磨き上げながら、観光事象の実態とその変化を学ぶための授業科目として、「職業専門科目群(学術)」に観光の理論と知識を学ぶ学術科目群を配置し、授業科目の目的と難易度に応じて、科目区分を以下のとおり細分化する。
①観光学入門科目
観光振興専門職の基礎知識として身につけるべき主要な観光事象と、それらの事象を捉える理論や方法を修得するための授業科目として「観光学概論」を配置し、講義形式により授業を行う。
②地域観光論入門科目群
「地域資源」や「地域社会」に関する理解を深め、課題の発見や解決の方策の必要な思考法や調査手法を修得するために必要な授業科目として、「地域資源論」を講義形式により、「地域観光基礎実習」を実習形式により配置する。
③観光基礎理論科目群
観光学術理論の基礎的理論について考察し、観光研究に関する理論と方法論を修得することにより、観光学術理論の基盤を形成するための講義科目として「観光社会文化論」「観光振興・地域創生論」「観光行動論」「観光政策論」を配置し、講義形式により授業を行う。
④観光応用理論科目群
観光学術理論の応用的理論について考察し、観光振興専門職としての飛躍を図るために必要な能力を修得するための授業科目として「国際観光論」「観光文化施設論」「観光メディア論」を配置し、講義形式により授業を行う。
⑤せとうち観光研究科目群
瀬戸内地域における観光の現実や課題、観光振興及び観光による地域振興に対する理解を深め、地域における観光振興の方法論と課題解決方策の発見等に必要な能力を修得するため「せとうち観光アート論」「せとうち観光資源論」「四国巡礼研究」「四国観光史」を配置し、講義形式により授業を行う。
観光産業や観光による地域創生事業の実務に関連する理論及び知識を修得するとともに、観光実務を体験的に学び、「思考力」を土台として、「実践力」と「協働力」を修得するための授業科目として「職業専門科目群(実務)」に観光実務の理論と技能を学ぶ実務科目群を配置し、授業科目の目的と難易度に応じて、科目区分を以下のとおり細分化する。
①観光実務理論科目群
観光事業において重要な経営施策であり、また観光振興専門職にとっても不可欠な能力・技能であるホスピタリティ及びリスクマネジメントに関する能力を修得するための講義科目として、「ホスピタリティマネジメント論」「観光リスクマネジメント」を配置し、講義形式により授業を行う。
②観光事業論科目群
観光実務の実践のための基盤となる能力を修得するとともに、臨地実務実習後の観光実務に関する理論と知識の総まとめと定着を図るための授業科目として、「観光事業論」「交通産業論」「宿泊産業論」「地域創生事業論」を配置し、講義形式により授業を行う。
③臨地実務実習事前学修科目群
ホスピタリティ業務に関わる「技能訓練」の基礎を修得するための授業科目として「ホスピタリティ実務実習A・B」を配置し、学内における実習形式により授業を行う。また、臨地実務実習における実習の目的、内容、日程、留意事項などを体系的に指導し、学生が臨地実務実習で効果的な学修成果を達成するために必要な授業科目として、「観光支援ビジネス実務基礎論」「観光実務基礎論」「観光実務応用論」を配置し、演習形態を含む講義形式により授業を行う。
④臨地実務実習科目群
観光実務の基礎から応用、マネジメントに至るまでのスキルを修得するとともに、観光振興、観光による地域創生の観点から観光事業を企画・立案・運営するために必要な能力を修得するための授業科目として「臨地実務実習Ⅰ」「臨地実務実習Ⅱ」「臨地実務実習Ⅲ」を配置し、学外における実習形式により授業を行う。
⑤臨地実務実習事後学修科目群
臨地実務実習の実践的学修の成果を振り返り、それらを理論的に整理しながら、今後の学修に有機的につなげることを目的として、「観光支援ビジネス実務発展論」「観光実務発展論」「観光実務マネジメント論」を配置し、演習形態を含む講義形式により授業を行う。
インバウンド観光の多様な状況に対応するための観光英語力を修得するための授業科目として、初級から応用へと段階的に「観光基礎英語Ⅰ~Ⅱ」「観光英語Ⅰ~Ⅳ」を配置し、演習形式により授業を行う。
観光関係以外の異分野から、「①企業やNPO法人、地域社会等における組織及び事業運営能力(マネジメント力)」及び「②事業イノベーションや地域社会の魅力を創出するための情報力や創造力(情報力・創造力)」に関する応用的な能力を修得するための授業科目として、「経営学」「中小企業論」「コミュニティデザイン論」「マーケティング論」「起業論」「ICTとIoT」「人工知能概論」を配置し、講義形式により授業を行うとともに、「ファシリテーション実習」「ICT実習」「人工知能プログラミング実習」「マップデザイン実習」「メディアコンテンツ実習」を配置し、実習形式により授業を行う。
3年間で学修した全教科の成果を統括し、他の学生との協働で「観光地研究」を実践することにより、観光振興専門職としての総合力と課題解決力を修得するため、「専門演習」を通年で配置し、演習形式により授業を行う。
学修の形態は、授業の内容によって、講義形式と演習形式及び実習形式に分かれる。なお、講義形式においてもグループワークやワークショップ等の演習形態が取り入れられる場合がある。
授業時間と事前・事後学修時間を確保し、各科目の到達目標毎に対応する成績評価基準で適正な成績評価を行うことによって、卒業要件・学位授与のための単位を実質化する。成績評価の方針と基準については、シラバスに明記する。
各科目のディプロマ・ポリシー及び成績評価の在り方をシラバスにおいて学生に提示し、学生による授業評価アンケートを実施し、 教職員と学生が相互に協力して点検しながら、教育研究開発会議及び教育課程連携協議会が、教育改善をPDCAサイクルによって不断に推進・点検する。
本学の教育は、観光による交流が世界規模に拡大し、観光が21世紀の基幹産業となった時代において、卒業後に観光産業や観光による地域創生事業において活躍しながら、観光振興と地域社会の発展に貢献できる観光振興専門職の育成を目的としている。そのためには、「自学自修の態度」や「思考法」を身に付けたうえで、「観光の理論と知識」「観光実務の理論と技能」を学修し、「事業イノベーションや地域社会の魅力を創出することができる応用的能力」の修得に努めなければならない。そのため本学は、以下の要件を修得したうえで、本学が定める卒業要件を充たし、本学の教育課程を修了した者に対して学位を授与する。
「自学自修の態度」を養い、理論や実務を学ぶために重要な基礎技能を身に付け、生涯に渡り充実した日常生活と有意義なキャリアデベロップメントを実現することができる。
基礎科目における学術科目によって「思考力」を養い、基礎的な思考法を身に付けて、現実を的確に捉えることができる。
観光学の理論と観光に関連する知識を身に付け、観光振興専門職としての「思考力」を磨き上げながら、観光事象の実態とその変化を学ぶことによって、社会現象としての観光の現実を捉えることができる。
観光産業や観光による地域創生事業の実務に関連する理論・知識を学んだうえで、観光実務を体験的に学び、「思考力」を土台として、「実践力」と「協働力」を身に付けることによって、観光振興専門職として職場の状況や問題を分析でき、チームワークで問題を解決できる。
観光英語力を身に付けることによって、インバウンド観光の多様な状況に対応できる。
観光関係以外の異分野から、次のような「応用的な能力」を身に付けて、観光振興専門職として実践的かつ創造的な職務に積極的に取り組むことができる。
① 企業やNPO法人、地域社会等における組織及び事業運営能力(マネジメント力)
② 事業イノベーションや地域社会の魅力を創出するための情報力や創造力(情報力・創造力)
3年間で学修した全教科の成果を統括する専門演習において、他の学生との協働で「観光地研究」を実践することにより、観光振興専門職としての総合力と課題解決力を身に付けて、観光振興と地域社会の発展のための課題に果敢に挑戦することができる。