【高校生向け】旅館の仕事内容を職種別に徹底解説!やりがいと将来性がわかる完全ガイド
旅館の仕事と一言で言っても、フロントや仲居さん以外にもたくさんの職種があることを知っていますか?
「どんな仕事があるんだろう?」
「自分に向いている仕事はどれかな?」
「未経験でも大丈夫?」
そんなあなたの疑問や不安を解消するために、この記事では旅館の仕事内容をゼロから分かりやすく解説します。
この記事を読めば、旅館で働くことのリアルな姿がわかり、あなたの夢を叶えるための具体的な一歩が見つかるはずです。
この記事は、観光業界のプロを目指す学生が集まる「せとうち観光専門職短期大学」が、業界のリアルな情報と、あなたの未来を切り拓くためのヒントをお届けします。
旅館の仕事はチームプレー!どんな部門・職種がある?
旅館の仕事は、たった一人の力で成り立つものではありません。お客様が旅館に到着されてから、満足して出発されるまで、たくさんのスタッフがそれぞれの役割を果たし、情報を共有しながら連携するチームプレーで成り立っています。
まずは、旅館全体がどのような部門で構成されているのか、大きな視点から見ていきましょう。
お客様をお迎えする「宿泊部門」
宿泊部門は、お客様が旅館に滞在する間の快適さと満足を直接的に担当する、まさに「旅館の顔」とも言える部門です。お客様と接する機会が最も多く、旅館の第一印象を決めるとても重要な役割を担っています。
主な職種
- フロントスタッフ
- 仲居(客室係)
- 予約係
- ドアスタッフ
- ベルスタッフ
食で感動を届ける「料飲部門」
料飲(りょういん)部門は、旅館の大きな魅力の一つである「食」を通じて、お客様に感動と喜びを提供する部門です。旬の食材を活かした料理はもちろん、心地よい食事の時間そのものを演出します。
主な職種
- 調理スタッフ(料理長、板前など)
- レストランサービススタッフ
- ソムリエ・利き酒師
旅の思い出を演出する「宴会・企画部門」
この部門は、個人のお客様だけでなく、団体旅行や企業の研修、お祝い事などで利用されるお客様のために、特別な時間やイベントを創り出す仕事です。お客様の要望に合わせて、最高の思い出作りをお手伝いします。
主な職種
- 宴会サービススタッフ
- ウェディングプランナー
- 営業・企画スタッフ
旅館を裏から支える「管理部門」
お客様の前に出ることは少ないですが、旅館の運営に欠かせない重要な役割を担っているのが管理部門です。施設の維持管理から経理、スタッフの採用まで、他の全部門がスムーズに働けるように縁の下の力持ちとして旅館全体を支えています。
主な職種
- 総務・人事
- 経理
- 施設管理
- 広報・マーケティング
【職種別】旅館の詳しい仕事内容
旅館にはたくさんの仕事があることが分かりましたね。ここでは、特に高校生のみなさんがイメージしやすい代表的な職種をピックアップして、具体的な仕事内容や1日の流れ、求められるスキルを詳しく紹介します。
旅館の顔!「フロントスタッフ」の仕事内容
フロントスタッフは、お客様が旅館に到着して最初に接し、出発の際に最後にお見送りをする、まさに旅館の印象を左右する重要なポジションです。
主な仕事内容
- 宿泊客のチェックイン・チェックアウト手続き
- 宿泊予約の受付・管理(電話、インターネット)
- 会計業務
- 館内の案内や周辺の観光情報提供
- お客様からの問い合わせ対応
1日の流れ(例)
- 午前:チェックアウト業務、会計、荷物のお預かり
- 午後:引き継ぎ、チェックイン準備、予約確認
- 夕方以降:チェックイン業務、お客様からの問い合わせ対応
求められるスキル
- 明るく丁寧な対応ができるコミュニケーション能力
- 基本的なパソコン操作スキル
- 語学力(英語、中国語など)があれば活躍の場が広がる
最高のおもてなしを届ける「仲居(客室係)」の仕事内容
仲居(なかい)は、お客様が客室で快適に過ごせるように、きめ細やかなお世話をするおもてなしのプロフェッショナルです。お客様に最も近い存在として、旅の満足度を大きく高める役割を担います。
主な仕事内容
- お客様の客室へのご案内、お茶出し
- 館内施設の説明
- 食事の配膳・下膳(お部屋食または食事処)
- 布団の準備
- お客様の要望への対応
1日の流れ(例)
- 午前:朝食の準備・提供、お客様のお見送り、客室の片付け
- 午後:休憩、清掃、お客様のお出迎え準備
- 夕方以降:お客様のお出迎え、夕食の準備・提供
求められるスキル
- 細やかな気配りと観察力
- 正しい言葉遣いや立ち居振る舞い
- お客様の要望を先読みして行動する力
旅の喜びを創る「調理スタッフ」の仕事内容
旅館の大きな魅力である料理。その味を創り出し、お客様の舌と心を楽しませるのが調理スタッフです。季節の食材を使い、地域の食文化を表現する、創造性豊かな仕事です。
主な仕事内容
- 朝食、夕食の仕込みと調理
- 食材の管理・発注
- 新しいメニューの開発
- 厨房の衛生管理
1日の流れ(例)
- 早朝:朝食の調理・盛り付け
- 午前:片付け、夕食の仕込み
- 午後:休憩、夕食の調理・盛り付け、翌日の準備
求められるスキル
- 調理に関する基本的な知識と技術
- 衛生管理に関する知識
- チームで協力して作業を進める協調性
企画や広報も!「マーケティング・予約管理」の仕事内容
「どうすればもっと多くのお客様に旅館の魅力を伝えられるだろう?」を考え、実行するのがマーケティングや予約管理の仕事です。SNSでの情報発信や新しい宿泊プランの企画など、旅館の未来を創る仕事です。
主な仕事内容
- 宿泊プランの企画・作成
- ウェブサイトやSNSの更新・情報発信
- 旅行予約サイトの管理
- 売上データや顧客情報の分析
- パンフレットなどの広報物作成
求められるスキル
- 情報収集能力と分析力
- 新しいことを考える企画力
- WebやSNSに関する知識
旅館全体のリーダー「支配人・女将」の仕事内容
支配人や女将は、旅館全体の運営に責任を持つ最高責任者です。スタッフのまとめ役であり、経営者としての視点も求められます。長年の経験と深い知識が必要とされる、旅館で働くスタッフにとっての目標となる存在です。
主な仕事内容
- 旅館全体の経営管理(売上、予算など)
- スタッフの採用・教育・マネジメント
- サービスの品質管理と向上
- お客様への最終的な対応
- 地域との連携や広報活動
旅館で働くリアル|やりがいと大変なこと
憧れの旅館で働くこと。そこには、たくさんの喜びがある一方で、もちろん大変なこともあります。両方を知ることで、より深く仕事への理解が深まります。
旅館で働くことのやりがい
お客様からの「ありがとう」が直接聞ける
自分のサービスでお客様が笑顔になったり、「ありがとう、また来るね」という言葉を直接いただけたりすることは、何よりの喜びです。
日本の伝統文化や作法が身につく
着物の着付けや美しい立ち居振る舞い、季節ごとの行事など、働きながら日本の素晴らしい文化を深く学ぶことができます。
チームで目標を達成する喜びがある
「満室御礼」の日や大きなイベントを、スタッフ全員で協力して乗り越えた時の達成感は格別です。
語学力を活かせるチャンスが多い
海外からのお客様も多く訪れるため、学んだ英語やその他の言語を実践で活かす機会がたくさんあります。
旅館で働くことの大変さ
体力が必要な場面も多い(特に立ち仕事)
一日中立っていたり、重い荷物を運んだり、広い館内を歩き回ったりと、体力を使う仕事が多いです。
シフト制で生活リズムが不規則になりがち
早朝からの勤務や夜遅くまでの勤務があり、土日や祝日が休みとは限らないため、友人との予定が合わせにくいこともあります。
お客様への高いレベルの気配りが常に求められる
お客様は非日常の特別な時間を求めて旅館に来られます。常に最高の笑顔と気配りを保つための精神的な強さも必要です。
覚えることが多い(館内施設、周辺観光情報など)
客室の種類や館内施設、料理のメニュー、周辺の観光スポットなど、お客様に正確な情報を提供するために、常に新しいことを学び続ける必要があります。
旅館スタッフになるには?未経験でも大丈夫?
「自分にも旅館で働けるかな?」そんな不安を感じている人もいるかもしれません。ここでは、旅館スタッフになるための疑問にお答えします。
「高卒以上」を応募条件としている求人が多いですが、学歴よりも人柄や意欲が重視される世界です。ただし、調理師を目指すなら調理師免許、将来的に経営に携わりたいなら経営やマーケティングの知識など、専門的な学びを経験していると、就職やその後のキャリアアップに有利になることは間違いありません。
入社後にしっかりとした研修制度を設けている旅館がほとんどなので、基本的な接客マナーや仕事の流れは働きながら学ぶことができます。何よりも大切なのは、お客様を心からおもてなししたいという「おもてなしの心」です。
旅館で働くのに向いている人の特徴リスト
- 人と接するのが好きな人
- 誰かを喜ばせることにやりがいを感じる人
- チームで協力して働くのが好きな人
- 日本の文化や地域活性化に興味がある人
- 体力に自信がある人
- 臨機応変な対応ができる人
旅館スタッフのキャリアパスと将来性
旅館で働くことは、ゴールではなくスタートです。ここでは、旅館スタッフとしてどのように成長していけるのか、そして旅館業界の未来について解説します。
どうやってキャリアアップするの?キャリアパスの例
旅館では、経験を積むことで様々なキャリアアップの道が開かれています。一つの職種を極める道もあれば、部門を異動して旅館経営の全体像を学んでいく道もあります。
例1
フロントスタッフから支配人へ
フロントスタッフ
↓
フロントチーフ
↓
宿泊部門マネージャー
↓
支配人
例2
仲居から女将へ
仲居
↓
客室リーダー
↓
接客部門マネージャー
↓
女将候補
例3
調理補助から料理長へ
調理補助
↓
調理師(見習い)
↓
調理師(板前)
↓
料理長
旅館業界の将来性は?
特に、海外からの観光客(インバウンド)は年々増加しており、日本の「おもてなし」を体験できる旅館への注目度は非常に高まっています。
また、最近では旅館は単に泊まるだけの場所ではなく、その地域の文化や魅力を発信する拠点としての役割も期待されています。地域のイベントを企画したり、地元の特産品を使った新しいお土産を開発したりと、旅館の仕事はますます面白く、やりがいのあるものになっていくでしょう。
夢を実現するための進路選び|専門学校と専門職短大の違いとは?
「旅館で働く夢を叶えるために、高校卒業後はどんな学校に進めばいいんだろう?」
専門的な知識や技術を学ぶためには、専門学校や専門職短期大学といった選択肢があります。それぞれの特徴を知って、自分に合った進路を選びましょう。
「即戦力」を目指す専門学校での学び
専門学校は、特定の職業に必要な知識や技術を、短期間で集中的に学ぶことができる場所です。
メリット
多くの場合2年間で、ホテルや旅館の現場で求められる接客スキルなどを集中的に学べるため、卒業後すぐに活躍できる「即戦力」を目指せます。
注意点
学ぶ内容が特定の分野に特化しているため、将来「やっぱり企画の仕事がしたい」「経営にも関わってみたい」と思ったときに、キャリアの選択肢が限られてしまう可能性もあります。
「実践力+応用力」を身につける専門職短期大学という選択肢
専門職短期大学は、専門学校の「実践力」と、大学の「理論的な学び」を両立させた、新しいタイプの学校です。
メリット
将来の可能性が広がる学び
接客スキルなどの実践的な技術に加えて、旅館を運営するための経営学やマーケティングといった理論もしっかり学べます。これにより、将来的にマネージャーや支配人を目指すための土台を築くことができます。
ミスマッチを防ぐ長期実習
3ヶ月以上にも及ぶ「臨地実務実習」で、実際の旅館やホテルで働く経験を積めます。「思っていた仕事と違った」というミスマッチを防ぎ、自分に本当に合った職場を見つけることができます。
公的な学位で就職に強い
卒業すると「短期大学士(専門職)」という公的な学位が取得できます。これは「短大卒」の学歴として認められるため、就職活動の際に選べる企業の幅が大きく広がります。
せとうち観光専門職短期大学では、一流企業での長期実習を通じて、現場で本当に役立つ力を3年間でじっくり養います。お客様を笑顔にするための「おもてなしの心」と、旅館をより良くしていくための「考える力」の両方を身につけ、あなたの夢を全力でサポートします。
旅館の仕事に関するQ&A
最後に、多くの高校生が気になる細かい疑問についてお答えします。
一般的には、初任給は他の業種と大きく変わらないことが多いですが、経験を積んで役職がつけば、給料も上がっていきます。また、お客様からの心付け(チップ)がもらえる場合もあります。
家賃が安く抑えられたり、食事付きだったりすることもあるので、一人暮らしを考えている人にとっては大きなメリットになります。
シフト制なので土日祝日に休むのは難しい場合もありますが、平日に連休を取って旅行に出かけるなど、プライベートも充実することができます。
まとめ
旅館の仕事は、フロントや仲居だけでなく、調理、企画、管理など、本当にたくさんの職種のスタッフがチームとして協力し、お客様のかけがえのない思い出作りを支えています。
大変なこともありますが、お客様からの「ありがとう」という言葉や笑顔は、何にも代えがたい大きなやりがいになります。
この記事を読んで、旅館の仕事への理解は深まりましたか?
あなたの「好き」を仕事にするための最適な学びの場を、ぜひ自分の目で確かめてみてください。「せとうち観光専門職短期大学」では、オープンキャンパスや個別相談会を随時開催しています。専門学校との違いや、リアルなキャンパスライフについて、ぜひ直接話を聞きに来てください。
宿泊クラス
3年制 観光振興学科 2年生の選択